・過疎地域における小規模化に対応した学校の取組・・・・・佐藤 新 みに関する研究
・米国の大学入学者選抜の現状について・・・・・・・・・・・・・・・市川 貞男
<資料>
研究室紀要の創刊にあたって
私は、2008年3月に東京大学を退職した後、2008年4月に放送大学に着任しました。
放送大学は、前任校といろいろな面で違っており管理運営等の上では未だに右往左往することも
多いのですが、社会人院生との交流や教育・研究指導では前任校とは異なる「発見」や楽しみもあり
ます。私の研究室は、大学院文化科学研究科の6つのプログラムのひとつである人間発達科学プロ
グラムに属しており、主に、教育政策や教育行政、学校経営等を研究テーマに修士論文を執筆する
院生が集まっています。この3年間で30名程の院生が修了・在籍していて、その殆どが現職の校
長・教頭(副校長)や指導主事、教員、そして、退職された校長・教員等です。当然、修士論文の研
究テーマは、教育行政や学校の現場において彼らが「格闘」している(きた)問題や課題が多く、作
成された修士論文にはそうした現場の貴重なデータや情報が沢山盛り込まれています。また、中に
は他の研究重点大学院の修士論文にも引けを取らない高い水準の論文もあります。院生の多くは、
修士論文を書き上げてその成果を現場に持ち帰り仕事に生かしたり、自分の仕事の点検や総括的
作業として満足していますが、しかし、貴重な修士論文の成果を社会に発信できないか思案してきま
した。この間、院生と話し合いをする中で、院生の方からも修士論文の成果を何らかの形で社会的
に発信できる場や機会があれば嬉しいという声も聞かれました。そうした院生と私の思いが一致して、
今回、研究室紀要を創刊することになりました。
研究重点大学院でもない放送大学の一研究室が、研究室紀要を刊行することは色々な意味で大
変ですが、院生の研究に対する熱意、意欲に支えられてスタートすることにしました。また、現在、放
送大学大学院では、2013年度開設を目指して博士課程設置の準備が進行中です。博士課程の設
置が実現すれば、研究室の教育・研究の環境も大きく変わっていくことも予想され研究室紀要の意
味も増すものと期待しています。今後、研究室紀要を活用して、修了生と在籍院生、そして、学外の
多くの方々との研究と交流のネットワークを広げていくことができればと願っています。
2011年3月末日
放送大学大学院文化科学研究科
人間発達科学プログラム
教育政策・教育行政研究室